This page is designed with HTML + CSS.

か行

加藤 樹莉

瑞城ありすの友人の一人。 3 人組の中では、ふっくらとしていて、一番感情表現が豊か。 ありすが先生との交際で悩んでいるのを、彼女なりに助けようとするような やさしさもあった。

layer: 01 WEIRD では、四方田千砂からメールが届いて、いきなり泣いている という登場の仕方をした。

カール・ハウスホッファ/Karl Haushofer

黒の男の 1 人。 西洋人っぽくて、青い目をしている方が彼である。

名前はあくまで仮の名前でしかないが、ナチス時代のドイツの地政治学者、 Karl E. N. Haushofer から来ているらしい。

KID システム

[5] [11] [21]

「子ども殺し」と呼ばれるホジスン教授が、 15 年前に研究していたもので、 人と人とをつなげるシステムの一つと言っていいだろう。

子どもなら誰でも持っているという微弱なサイの力。 これを、頭部を覆うアウター・レセプターという装置を通じて、 黒い箱(シナリオ集によれば、オルゴン・ボックスのようなとある)に集める。 この黒い箱が KID システムである。

オルゴン・ボックスとは、ウィルヘルム・ライヒの開発した一種の治療器具。 フロイトの弟子だったライヒは、精神分析者としてスタートした。 患者の抵抗に対する、当時の精神分析の無力さに気づき、 まず最初に抵抗に着目するというアプローチをとったりしていた。 そして、感情が身体を鎧化させているという、「性格の鎧」という考えを発表し、 心と身体の関係に深く着目する Human Potential Movement の心理療法に 大きく影響を残した。 その後、元々、性的な部分に重きを置いていたライヒは、性的な研究を 先進化させたり、生体エネルギーとも言うべきオルゴンというものを 研究したりして、真面目な研究者からは異端の扱いを受けることになる。 後期のライヒには、オルゴンを集めるオルゴン・アキュムレータ(ボックス)や、 気象制御装置クラウド・バスターなど、トンデモない発明品が多い。 なお、ライヒは、最後は獄死したが、彼の遺こした貴重な文献の多くは、 遺言によって死後 50 年間閉ざされており、研究の全貌は未だ明らかでない。

オルゴン・ボックスは、金属と木材を合板にして作られた、電話ボックス・ サイズのただの箱に過ぎないが、ライヒによればオルゴンがその中に勝手に 満ちるという。 オルゴンに問題があって病気になった人が、その中に入り数時間過ごすと、 治療されるという。

なお現在、日本でも、いくつかの会社がオルゴン・ボックスなるものを 販売しており、オカルト、癒し、精神世界系の雑誌の広告で見ることができる。

CAT

ナイツの一人で、多国籍商社の重役らしい。 彼の勤める商社は、イモーター・コンソーシアムなるアヤシゲな会社と 取り引きがあるらしい。 ナイツのメンバーの名簿が、 net news に流れたときの名前は、 Masuoka Takuyoshi だった。

黒の男たち

[4] [5] [6] [7] [8]

UFO を目撃したり、秘密の情報を入手したりすると、現れると言われているのが MIB である。 普通、 2 〜 3 人一組で現れると言われている。 MIB の出現は、一般人にとって、自分が重要人物であるという証拠になり、 ナルシシズムを刺激するらしく、目撃談は 1950 年代以降急増した。

lain の世界では、カール・ハウスホッファと林随錫という仮の名前を持った二人組。 何の役に立つのかわからない謎のゴーグルをかけている。 橘総合研究所の黒沢と名乗る男に依頼され、英利政美の事件の収拾に奔走していた (つもりだった)。 実際には、黒沢は英利側の人間だったらしく、ナイツを始末した後に、 幻に攻撃されて不本意な死を遂げる。

玲音によって改変された現在では、電線工事に従事しているらしい。

黒沢

橘総合研究所の新橋事務所で玲音が出会った男。 黒の男たちの依頼主である。 英利の事件を収拾しようと見せかけて、実は英利の計画に加胆していた人物。

本社のファイヤー・ウォールに認証されないと言って、 玲音に旧型の NAVI を直させたりしていたが、 あるいは玲音を試していたのかもしれない。 岩倉家の虚構性をよく知っているらしく、玲音の答えられない質問をして、 レインの人格を表出させたりしていた。 これも、計画の一部だったのかもしれない。

Close the world, Open the nExt.

[22] [23] [24]

NeXT の反転。

NeXT 社は、 Apple 社を追われたスティーブ・ジョブズが設立した会社で、 NeXT と呼ばれるコンピュータを開発して販売していた。 NeXT は、ワークステーションの一種で、モトローラの CPU が搭載されており、 OS には NeXTSTEP というカーネギーメロン大学で開発された Mach カーネルを採用した、一種の UNIX システムが用いられていた。 なお、初代のケースはマグネシウム合金の箱で、 VAIO の先を行っていたと言える。 また、初期の NeXT には MO しか付いていなかったのは、有名な話である。

NeXTSTEP は PostScript による画面表示が可能で、優れた GUI を持っていた。 その Look & Feel にはファンも多く、 X Window System 用の Window Manager にも、 NeXTSTEP を模したものが 幾つかある。 また、当時としては非常に先進的なオブジェクト C を開発環境として備え、 これ以外にもドラッグ & ドロップでアプリを作れるインタフェース・ ビルダーというものも備えていた。

なお、 NeXT 社には、 OPENSTEP という製品もあり、これは他のプラットホーム 向けのものである。

ちなみに、現在 NeXT 社は Apple 社に吸収されており、 NeXT コンピュータを 入手することはできない。 しかし、 GNUstep プロジェクトが動いており、完全にオープンな オブジェクト指向のアプリケーション開発環境が実現される日が来るかもしれない。

lain の世界でも、康雄の使っていた OS の GUI は NeXTSTEP によく似ていた。

ケンジントン実験/Kensington Experiment

[5] [25]

15 年前、イギリスのケンジントンで行なわれたと思われる、 ホジスン教授らによる KID システムの実験。 人と人とをつなげる実験の一つ。 被験者の大勢の子どもたちのサイがつながった結果、非常に大きな力が働き、 光となった。

ナイツが、このデータを掘り出し、 KID システムをデバイスなしでエミュレートするようにハックして、 子どもたちを使って実験を行なった。 この実験を境に、玲音とナイツの関係が悪化することになる。

KID システムの子どもたちはどこへ行ってしまったのだろう? あるいは玲音と何らかの関係があるのだろうか?

シナリオ集によれば、ケンジントン実験はフィラデルフィア実験を イメージしたものである。 フィラデルフィア実験とは、強力な磁力をあびせて軍艦を透明化するための 実験で、 1943 年にエルドリッジ号を使って行われたとされている。 この実験では、なんと軍艦が瞬間移動したり、乗員の体が船にめりこんだり、 気が狂ったりと、めちゃくちゃなことが起きたと言う。

しかし、実際には、虚言を弄するイタズラものカルロス・アレンデなる人物の手紙 から始まった話であり、全くあてにならない。 実際の実験は、対魚雷用に軍艦を消磁する実験だったという説もある。

この実験は、フォン・ノイマンの指揮の下、サイも融合しつつ、 モントーク・プロジェクトとして継続されたという説を唱える本も出版されている。 このプロジェクトでは、マインド・コントロール、思考の実体化、時空トンネル、 魂の移植などなどが行われたというが・・・

Copland

[22] [23]

1990 年代中期から後期にかけて Apple 社で開発していた Macintosh 用の OS のコードネーム。 作曲家アーロン・コープランドにちなんで命名された。

Intel 社のチップ上で動作する MacOS を開発していた Startrek プロジェクト が中断された後に、打倒 Windows を狙い Copland プロジェクトは始動した。 Copland は System 7.x の次期 OS で、マイクロ・カーネルを持ち、 メモリ保護と pre-emptive なマルチタスクを実現することになっていた。 これらは、本格的なマルチタスクを実現する上で重要なポイントで、 フリーズして落ちやすいという MacOS の重大な欠点が改善されるはずだった。

しかし、このプロジェクトは、システムの肥大化や過去のアプリとの互換性の 問題により遅延し、スティーブ・ジョブスの NeXT 社から Apple 社への復帰に伴い、 中断された。 結局、 Copland の遺産の一部をひきついで、 MacOS 8 がリリースされ、 NeXTSTEP を参考にした MacOS X server がリリースされた。

lain の世界では、橘総合研究所が開発した NAVI 用の OS にこの名前が つけられている。

Communication OS

玲音のスパルタカスに似た旧型の NAVI の OS。 これも橘製である。 Copland OS のように派手ではないが、旧型の NAVI では、たぶんこのくらいの 地味な OS の方が、動作速度の面から使い易いのではないかと思う。

この OS も Copland も、ユーザ認証には、ユーザの音声を使っているが、 この方式の場合、他人に声を録音され、悪用される危険性がある。 あくまでパーソナルな用途に用いた方がよさそうである。

項目一覧へ戻る。