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パラサイト・ボム/parasite bomb

ナイツが玲音の NAVI にしかけた一種のヴィールスのようなもの。 玲音の NAVI の冷却システムを破損させた。 ファイルをダウンロードしたときに感染させられたか、あるいはひょっと すると Psyche プロセッサの隠し機能か何かを使って送りこまれたのかも しれない。

コンピュータ・ヴィールスは、 HDD のデータを破壊したり、特定のメール・ アドレスに SPAM 攻撃を行なったり、ある種のデータを操作するようなものが ほとんどである。 しかし、例えば、フラッシュ・メモリのように読み書きの回数に限界のある ようなデバイスの場合、それを利用してデバイスそれ自身を使用不能にする ようなヴィールスを作ることも原理的には可能である。

PK

Player Killer の略。 ネット・ゲームで、他のプレイヤーのキャラクターを殺す人間を言う。

ファントマ/PHANTOMa

元々は、ピエール・スーヴェストルとマルセル・アランによる 小説に出てくる、血なまぐさい犯罪を成し遂げる犯罪王の名前。 日本では、ハヤカワ文庫 NV から『ファントマ』、『ファントマ対ジューヴ警部』、 『ファントマの逆襲』などの翻訳が出ていたが、現在、古本屋などでしか手に入らない。

lain の世界では、これは主に子ども用の Doom っぽい 3D ダンジョン型の ネット・ゲーム。 一見、何の変哲もないゲームだが、ナイツによってハックされたものが、 warez サイトなどで配られていたらしい。 ハックされた版は、低年齢向きの鬼ごっこのネット・ゲームとリンクするように なっており、 PHANTOMa のプレイヤーが鬼ごっこのプレイヤーに追いかけられたり、 逆に鬼ごっこのプレイヤーが PHANTOMa のプレイヤーに射殺されたりする 事件が起こった。 これも、人と人とをつなげる計画の初歩的なものだったのかもしれない。

このゲームのプレイヤーの間で、自殺が流行したということが、噂になっているが、 ただの自殺だけではないことは明らかである。

このゲームの中でプレイヤーの遭遇した少女は、犬のぬいぐるみを持っていた。 このぬいぐるみはビケちゃんと名づけられており、 PlayStation 版の「ありす イン サイバーランド」にも、同様の名前のデジタル・ペットが出てくる。 また、 PlayStation 版の lain には、玲音が昔から犬のぬいぐるみを大事に しているというエピソードがある。

プシューケー・プロセッサ/Psyche processor

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プシュケは、ギリシア神話に出てくる美しい王女の名前で、魂を象徴している。 その美しさから、プシュケは女神のビーナスと比較され、ビーナスの反感を 買い、試練にさらされることになる。 好奇心ゆえに不幸な目にもあったりするが、最後には女神になり、キューピッドと 結ばれる。

プシューケー・プロセッサは、ナイツが流通させていると言われ、 非常にレアな代物である。 マザー・ボードにセットすることで、独自にボードをコントロールし、 演算速度と通信性能の劇的な向上が得られるらしい。 一説には、 OS にも干渉し、システムを自動的に書き換え、 3D ディスプレイを作り出したり、神の声が聞こえるようになるとも言うが・・・

プレゼント・デイ プレゼント・タイム

lain の物語が、「現在、この瞬間」のものであることをほめのかしている キー・ワードである。

プロトコル/protocol

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データ通信で、データをやりとりするためのきまり。 データのフォーマットや、データ交換の手順などがこれに含まれる。

通常、 TCP/IP などのインターネットのプロトコルは、 RFC (Request for Comments) という形で提出される。 RFC は、インターネットの標準の制定を中心に活動している IETF (Internet Engineering Task Force) で議論が行われ、 採用されるか否かが決定される。 なお、 IETF の会員になるには、メーリング・リストに加入するか、 オフライン・ミーティングに参加するだけでいい。 また、ドキュメントも完全にオープンにされ、自由に取得できる。 このため、 lain の世界のような、プロトコルの独占や、秘密コードの混入などは、 非常に起こりにくい状態にある。

とは言え、このほどネットに流れたマイクロソフトの内部文書、 通称「ハロウィーン文書」では、 Linux などのオープン・ソースの ムーブメントへの対抗手段として、プロトコルの隠蔽と独占などが提案されており、 必ずしも夢物語とも言えない状況になりつつあるのかもしれない。

ホジスン教授/Prof. Hodgson

ケンジントン実験の責任者。 知的な好奇心から、不幸な結果をもたらしてしまった。 現在は、病院のベットで死を待ちながら、 Wired に心を漂わせているらしい。 玲音と Wired で出会い、自分の実験の結末を見て、死を迎えることになったようだ。

ホムンクルス/Homunculus

錬金術で作られる、人工的な人間。 完全な人間を創造すること(メタファーとして、と言っておこう)は、 錬金術の目的の一つであるが、ホムンクルスはその不完全なバージョンである。 人間の精子と卵子を混ぜて、どうこうしたりして、実験器具の中で創り出す こともあるらしい。 錬金術をモチーフにした物語の中では、錬金術師に使い魔のように使われる ことが多い。

玲音は、人工リボゾームによるホムンクルスであると、デウスは語った。

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